ウソ★スキ
「美夕……慰めてよ」

ソラはあたしを押さえつけたまま、表情のない目であたしを見た。

「俺のこと、好きだなんて嘘つきやがって……」

あたしの手首をつかむ力が、いっそう強くなる。


「ソラ……痛いよ……」

「面白かったか? 2人で俺の気持ちをもてあそんで」

「違う! そんなんじゃない……」

「何が違うんだよ!」


ソラの体が、あたしに覆い被さる。


「イヤだっ! ソラ、やめてっ!!」


あたしは思いきり大きな声で叫んだ。

体をじたばたさせて、必死に逃げようとした。


だけど、ソラの力のほうが強かった。



そんなに背も高くないし、

スポーツしてるわけでもないし、

痩せ形だし。


ソラがこんなに力が強かったなんて、


あたし、知らなかった……


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