【戦国恋物語】出会いは突然風のように…
「だ、だめだ!」


わたしは思わず彼の腕に飛びついていた。


「迦陵?」


秀政が驚いて腕を抜こうとするのを必死で押さえながら、

「ま、まだ何かあるかもしれないし、今夜は宿直のつもりで来たんだろう?泊まってけばいいじゃないか」

と言い募った。


内心自分でも不思議だった。


秀政と離れがたい。


そんな自分の気持ちに驚いていた。


「迦陵」


ぎゅっと目をつむって、意地でも腕を離すまいとしているわたしを、秀政は少々呆れを含んだ声で呼んだ。


「迦陵。分かったから、もう離してくれ」


「え、本当か?」


「本当だ。泊まっていくよ」


わたしは安堵の溜息をついた。


「まったく、迦陵がこんなに怖がりだなんて知らなかったぞ」


「わたしも驚いてる……」


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