「どうしたのがっちゃん。目に何か入った?」

頻りに目をこすっている俺を心配してくれる可奈子だが、今度は錯覚なんかじゃねえ! 彼女を取り巻くように花が咲き乱れている!

「花よ、がっちゃん見て見て!」

「そんなん解ってる、こいつの仕業か?」

「レオナルドの? でもまだ石になったままだわ」

「じゃあ一体どうして……」

そう言っている間にも、花はどんどんその数と種類を増し、俺の部屋は足の踏み場も無くなった。

「一体何だってんだ、コレ!」

「うなぁぁおん」

トゥインクルは花に隠れて姿も見えない。

すると。

何と今度はゴブリンから花が生えて来たんだ!


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