「ほら三塚。ボサッとしてないでお前得意のココアを小さなお客様たちにお出しして」

先輩に促されて本官は奥の流しに引っ込みました。

交番に有る食器を総動員して、何とか人数分のマグカップや湯飲み(果てはどんぶり鉢までも)がカウンターに並びます。

「旨そー! 俺これ取りぃっ!」

サイブーが一番にどんぶりを取りました。本官が牛乳で淹れたココアは、小さなお客様たちにも大評判でした。

「旨かったあ、お巡りさん。お代わり有りますか?」

一番量が多かった筈のサイブーが、どんぶりを差し出してきます。


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