そしてある日。

「お巡りさん」

近所の小学校から可愛いお客さんたちがやってきました。

「どうしたんだい?」

報告書を作成していた本官はその手を止め、彼らの目線まで下がるために腰を曲げて応えました。

「お前が言えよ」

「サイブーが言うって決めたじゃない」

サイブーと呼ばれた体格の良いガキ大将風の男の子が、みんなから押し出されて本官の前にモジモジと進み出ます。

「あっ、あの〜」

「なんだい?」

「三塚がそうやって聞くから答えられなくなっちゃうんだよ、な。サイブー」

奥から中島先輩が出てきて、男の子の頭をワシワシ撫でながら言いました。

「へへへ」

男の子は照れくさそうに耳の後ろを掻いています。


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