本官は慌てて、まだ何かを言おうとしているサイブーを押しとどめました。

「あれは勝手に先輩が言ったことで……ねえ先輩? 先輩!」

さっきまでそこに居た筈の中島先輩は、煙のように姿を消していました。

「中島巡査は仰ってましたよ。三塚は恥ずかしがり屋だから応援してやってくれって」

京子ちゃんがマドンナオーラを出しながら、全ては私に任せなさいと言わんばかりに頷いています。

「三塚巡査をアイドルにするプロジェクトアイドル、略してプロジェクトAを新聞委員で企画することにしたんです」

アイドルの頭文字はIじゃないか、と突っ込む間もなくカウンターに広げられる模造紙。

そこには様々なイベントが書かれていて、本官が子供たちと触れ合うことで人気を得る、という企画でした。


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