サイブーは目をキラキラさせて本官に詰め寄ってきます。そこには一点の曇りもない、無垢な少年の姿が有りました。

「やっぱりまず、子供心をきっちり掴むのがアイドルへの近道だと思います」

「子供のクチコミが広がれば、親のファンが付いてくるわ、きっと!」

京子ちゃんも顔を輝かせ、楽しそうに展望を語ります。

ここで本官が『中島先輩は冗談で言ったんだ』と言ってしまったら、折角一生懸命企画を練ってくれた子供たちが傷付いてしまう。

複雑な気持ちではありましたが、本官はその企画に乗らざるを得ませんでした。


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