恋文〜先生へ綴る想い

「先生…!私、結局赤点が1個もなかったんですよ…!ごほうびに、約束通りラズのライブに一緒に行ってくれますか…?」


すると先生は、


「ああ、そういえばまだライブのチケット代払ってなかったな」


私が期待してたのとちょっと違う返事をした。


「ライブのチケットって、結構高いんだろ…?今月給料が入ったら必ず払うから」


「そんな…、チケット代なんて、おこづかいやお年玉貯めたお金で買ったものだから、別にいいです。おごりますよ」


「いやいや、お金の問題はやっぱちゃんとしといた方がいいよ。月末には払うから、もう少し待ってて」


「そうですか…?」


「ああ」


先生って真面目そうだけど、そういうところもきちんとしてるんだな。


「あれ…、でも、チケット代を払ってくれるってことは、一緒にラズのライブに行ってくれるってことですよね…?」


ドキドキしながら再びたずねると、


「あー、やっぱそういうことになるのか」


しゅーた先生は腕組みしながら首を傾げた。







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