恋文〜先生へ綴る想い

[現在2]再会の喜びと戸惑い


しゅーた先生とは、それきり全く会っていない。



顔も見れない、連絡だって取れないとなると、いつ心の中から消えてもおかしくないのに、


しゅーた先生が私の心の中から完全に消えることはなかった。



先生が今、どこで何をしているのかも全然わからなかったけど、彼のことだ、


無事留学を終えて、ちゃんと英語力を身につけて帰国して、


どこかの自治体の教員採用試験にも受かって、今度こそ教諭として頑張ってくれていることだろうと、勝手に信じていた。




先生を思えば思うほど、私の夢も全然変わらなくて。


しおり先輩が卒業した後はESSにも復部し、勉強もそれまで同様、死ぬ気で頑張った。




ラズベリー・サンデーを聴くと、どうしても先生のこと思い出しちゃうから、


彼らの音楽を聴くのは、意識的に避けるようになっていた。



けど、ラズもラズで、数年のうちにメンバーの死亡や、バンドの解散なんかもあって、いろいろと大変だったみたい。


ファンクラブも解散され、今や彼らのCDも、店頭から姿を消している。





































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