小悪魔男子

堕天使の涙 2








―――――今目の前で起きている光景から目が離せなかった。




逸らしたいのに、身体がそれを許さない。





「―――あら。何しに来たの?」


顔にかかる長い前髪を耳に掛けながら、華耶さんはこちらを振り向く。





「さ…な…!」



大和は青ざめた顔で、上半身だけを起き上がらせる。







ベッドの上で




服も着ずに







何をしてるの?






「大和の馬鹿…」




そう呟いて逃げるのが精いっぱいだった。







こんな事になったのは、たった一つの誤解から始まった 些細な喧嘩が原因だ……。









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