小悪魔男子
最後まで残っていた真希もついに行ってしまった。
…とりあえず、近くのコンビニまで行って傘買おう。
下駄箱まで行くと、想像以上に激しい雨で
やっぱり真希を待とうと教室に引き返しかけた。
すると…
「さなちゃん?」
声をかけてきたのは安藤さんだった。
「帰らないの?」
「あ…傘忘れちゃって。雨強いんで友達を待つことにしました」
自分でも緊張しているのがわかる。
そんなあたしの気持ちに気付いていない安藤さんは、思いもよらない事を言ってきた。
「送って行こうか?」
…マジですか?