小悪魔男子
こ…怖い!
いかにも機嫌が悪いって顔であたしに迫ってくる。
後ずさりをすると家の門に背中が当たった。
「や…大和?そんなに怒る事じゃ…。それに、初恋じゃないし…」
あ。
言ってから後悔した。
大和はますます怒ってしまった…。
「初恋は誰?」
「ほ…保育園の時だよ?大和とはまだ出会ってないじゃん!」
それを聞いて、少しは怒りが収まったみたい。
「…まあいいや。
ファーストキスは僕がもらったし。でも…」
ホッとしたのもつかの間、目の前の小悪魔は不敵な笑みを浮かべた。
「心配だから、首輪つけとく」
「へ?」
あたしの裏返った声のすぐ後で
大和は あたしの首筋に顔を寄せてきたんだ。
「やッ!何?」
「大丈夫。動かないで…すぐ済むから」