小悪魔男子
「はい、そのつもりです」
ニコッ。
ちょっとちょっと!
何言ってくれてんのよ!
焦るあたしだったが、お父さん達は 子どもの言うことだからなのか笑って
「さなを宜しくな~」
なんて言っていた。
そんな返事に大和はちょっと不機嫌だったけど…。
「大和君、部屋は2階の私たちのお部屋使ってちょうだい。
私たちは和室で寝るから」
お母さんはそう言って、リビングの隣の和室を指差した。
「え~…。僕、さなちゃんと一緒に寝たい…」
ウルルッ
効果音が出そうな甘えた顔で"ゆいちゃん、お願い"と訴える大和。
ゆいちゃんは返事に困っていた!
「そ…そうねぇ、さなが良いって言うなら…」
その途端、大和の表情が物凄く明るくなった。
チキショウ!
期待させるような答え出しやがって…
「ねぇ、さなちゃん。いいでしょ~?」
「だっ…ダァ~メ!絶対ダメ!」
自分の身は自分で守るんだから!