Magic Academy ~禁書に愛された少女~
「あ、そら。お帰り」

寮に戻ると、アッシュがパールと一緒に出迎えてくれた。
パールがシュッと一瞬、消えたかと思うと、気づけば、ルンのそばに来ていた。

「あ、パール。この子はルンっていうの。仲良くしてあげてね」

そらがそう言うと、パールはこくんと頷いた。

「その子って…そのマンドレイクのこと?」

アッシュに言われてそらはあぁ、と頷いた。

「ほら、温室にいたユエの仲間で、少しの間一緒に過ごすことになったんだ」

そう言って、ルンの方を見る。

「けど…まだやっぱり人型ではみんなには見えないんだね」

うーん、と唸る。


別に、不自由があるわけじゃないんだけど…ただ、さっきみたいに、連れて行かれちゃうと困るなぁ。


ルンが不思議そうな顔でそらを見てくる。そらはなんでもないよ、とにこっと笑った。

(それなら、マジックアイテムでルンに服を作ってやればいい)

シークの言葉に首を傾げる。

(服?そんなのあったっけ?)

うーん、と今まで見たことのあるマジックアイテムを思い出してみる。が、それらしいものが思い浮かばない。

(トランスクロスを使えばいい)

言われてなるほど!とそらは頷いた。もともと、変装用として、どちらかといえばパーティーグッズのような形で用いられることが多く、妖精などに姿を変えたりするものとして多くの人たちに愛用されている。

「ねぇ、アッシュ。トランスクロスの作り方ってわかる?」

そらに聞かれて、アッシュは首をひねった。

「トランスクロス??うーん…生地の作り方はわかるんだけどさぁ…裁縫はちょっと苦手なんだよね」

苦笑いを浮かべるアッシュに、そらは、あっと声を漏らした。

「しまった、私も裁縫は苦手だぁ…」

と、そのとき、突然目の前に、白いカラスのような鳥が現れた。

「私やりたい!やっていい??」

突然現れたカラスに、そらとアッシュは驚き、思わず体を抱き合った。
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