禁じられた遊び
「俺がいる間に着替えろ!
さっさとしねえと、先こーが見回りにくるぞ」

ピアス男があたしに背を向けたまま、話しかけてきた

…ってあたしに言ってくれた言葉だよね?

「聞いてるのか?」

「え…あ、はい」

「早くしろ」

あたしは床に散らばっている下着を身につけて、制服に袖を通した

あちこちに精液が付着していて気持ちが悪い

冷たくどろっとしたものが身体に纏わりついてくる

遠くから足音が聞こえてきた

え? ええ?

もしかしてこの人が言っていたとおり、先生の見回りが来てしまったのだろうか?

私は焦れば焦るほど、制服のボタンが留まらなくなる

どうしよう

これじゃ…バレちゃうよ

ぎぃって椅子の動く音がすると、ピアス男が立ち上がった

え?

何?

私の手が止まる

「…くだらねえことで怯えてんじゃねえ」

ピアス男は携帯をパタンと二つに折ると、手に握ったまま、ドアに向かって歩き出した
< 12 / 200 >

この作品をシェア

pagetop