禁じられた遊び

小花Side①

携帯の目ざましが頭上でなり始める

さっき寝たばかりな気がするけど…そっか、今日は早く学校に行かないといけないんだっけ

小山内君のお気に入りの子に生徒会の説明を……しなくちゃ

私は、手を伸ばしてヘッドボードの棚に置いておいた携帯に手を伸ばした

携帯に到着するまえに、湿っているものが私の手を包み込んだ

え?

何?

私は瞼を持ち上げると、隣で克海が横になっていた

いつの間に?

気がつかなかった

「こんな早くから、何をするつもりだった?」

克海が片目だけあけて質問してきた

「生徒会長から、今日は早く学校に来るように言われたので」

「生徒会長?」

「小山内君です」

「ああ、小山内勇の馬鹿息子か。育て方が甘いから、息子が我が儘になるのだ」

我がまま?

小山内君が?

どこを見てそんなことを言っているの?

小山内君はしっかりしているわ

我が儘なんかじゃない

自分の考えをしっかりもって、前を向いて生きているだけよ

私と似ていて、親を信用していないの

私は母親のような生き方が嫌

小山内君は父親の生き方が嫌い

…だからかな
仲良くできるのかも

心の奥に秘めている感情がよく似ているから

小山内君になら、何でも相談できる

何でも話ができる

大切な友人だ

克波との関係を知っているし、九条家を出るためにお金を貯めているのも知っている

まだ克海とのことは言ってないけど…

言ったら、嫌われるかな?

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