先生、この気持ちはどうすればいいですか?
微妙にいいこと言ってる。

最後の一言は余計だけど。



「とりあえず、
ありがとうございます」

「あぁ、
俺が真面目な話するって、
なかなかねーぞ。
……ってかおまえ、
時間いいの?」


慌てて腕時計に目をやる。

思ったより時間が経っていた。


「私は大丈夫です。
仕事しに来たのに、
人が集まらないから
暇になっちゃって。
三好先生こそ、」

「よし、
川田手伝え!
数学科研究室の大掃除する」



急展開だなぁ。

私、数学係じゃないのに。



……どーせ暇だし、
手伝えばいいか。




「はい、いいですよ」

「冗談に決まってるだろ」

不機嫌そうな声。




わかりにくい冗談はやめて……。





「おまえはさ、
いい子すぎるトコあんだよ。
じゃあなっ」
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