キミの隣は特別席Ⅱ

リビングに通された。

「今お茶、もって来るね?紅茶でいい?」

「うん」

あたしはソファーに腰を下ろした。


「ねぇー絢、今日仕事じゃないの?」

絢は4月から『lily』で働いている。

「今日は休みもらったの。」

絢はアイスティーとお菓子を持ってきた。

休み?よく涼先とあわせて休み取るのに?


あたしの向かい側に絢が座った。

「いきなり呼んだ理由は?」

と尋ねた。

「実はね…」

絢は嬉しそうに手をお腹に当てた。




「まさか…!?」

大きな声を出してしまった。

「うん、そのまさかなの…涼ちゃんとの子供ができたの!」

と絢は嬉しそうに言った。





「涼先に言ったの?」

「今ねサッカー部の顧問してるの、今日は練習試合で出てるの。だからメールしといた。」

絢はそろそろ返事がくると言った。

絢、嬉しそう…いいなぁ…あたしも幸せになりたい!

「春沢くんと喧嘩でもしたの?」

と絢に尋ねられた。

「喧嘩じゃぁないんだけど…最近ほっとかえれてる…」

あのアメリカに行きますの話をしてから…

「でもマナちゃん、春沢くんだって行きたくてアメリカに行くわけじゃないんでしょ?よく話あってみなよ。」

話し合いたくても優一が忙しくて無理なんだもん

「手遅れになる前にね?」

「わかってる。
それより絢、あたしのお母さんたちや百合子叔母さんに連絡したの?」

「まだ…今からする」

そう言って絢はケータイを取り出して電話をし始めた。




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