おれの恋



『俺ら、どんだけ信用ねえんだよ?笑』


「まぁ、式が終われば諦めもつくやろ」


そう言って、口元を軽く上げてニヤけるオカン…。


『諦めって…元から何もねえしな(笑)』


「はいはい。」


この言い方…

この人…ほんまに、俺の事をカチンと来させる天才やな。


我慢我慢…


余計なこと言って、この人の気が変わったら

たまったもんじゃない。







数日後の日曜の夜…


自分の部屋でボーっとしてた時

ステレオから流れる音楽とは別に

携帯から音楽が流れる



━着信*空━


ピッ…



『はい…?』


「光!?どう言う事!!!!!???」


電話の向こうの空は、興奮してるのか…
やたらと声がでかい



『え?』


「結婚って何!?いきなり過ぎて、意味が分からん…」


やっぱり、その話か…。


『んー?俺、結婚する事になった♪来月、顔合わせやから帰って来いよ!』


わざと、おちゃらけて言う…

しんみりしながら言ったら、勘のいい空は気付くかもしれない。

それだけは避けたい…。

だって、バレたら意味ないやん?



「あの人のせい…?」


『ちゃうで!オカン、関係ねえし!とりあえず帰って来いよ!じゃあ』








.
< 199 / 349 >

この作品をシェア

pagetop