おれの恋



結婚式を1ヶ月後に控えた、ある日の深夜2時。



ピロロロロ〜〜♪


空専用の着信音が、静かな部屋に響く。


今夜も空から電話が来て…出ようか悩んだけど…
明日から2連休やから長電話になっても平気と思い出る事にした。



ピッ……



『はい…』


「やっと出た。何で無視するん!?そんなにアタシが嫌なん!?ハッキリ言いなさいよ!!」


始まった…。

怒鳴り声の中に溜め息が混じってる…



『はぁー…。どうしたんだよ?俺、何も言うとらんがな!!何がしたいんや!?』


気がつけば、口調が強くなっていて…


「…………。」


何も言い返して来ない空。



「アホ…」


そう言って、泣き出した。


さすがに、これには焦って


『ご、ごめん…言い方悪かった。』って、言ったのも束の間

空が再び口を開いた



「何なん…!?」


いや…それ、俺のセリフ…



「何で、そんなんなん?意味分からん」


もうさー…会話にもなってなくて、延々と愚痴が続くかと思うと…電話を切りたくて仕方なかった。



『俺に何しろって言うんだよ!?ハッキリ言わな分からへんがな!!!』











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