おれの恋


忙しい昼時を過ぎ、客足が減ったと同時に
他のバイトの人と順番に昼休みになる。



「坂本くん!休憩、行っていいで!」


店長の声が聞こえ、遅めの昼休み。




ロッカーの中から携帯を取り、電源を入れ
メールの問い合わせをする。


大学の友達と、貴史大和と、空からメールが来てた


一件一件メールを開き返信して行く。


大和と貴史まで、ご丁寧に《おめでとう》メールを送って来てる(笑)



そして、最後は空。

《これ見たら電話して!》



電話帳から《空》の名前を出し、電話をかけた


プルルルル〜〜


「はいはーい?」


『あ、俺!どうしたん?てか、仕事中やろ!?』


電話の向こう側が騒がしい様な…



「パシられ中!!てか、バイト終わったら駅前で待ってて!一緒に帰ろ〜♪それだけ!じゃ。」


『え…あ、おい!?』


ペラペラ喋る空に、呆気をとられ
返事をした時には《時すでに遅し》って感じに
「プーップーッ」って音が、虚しく響いた。



何て賑やかな姉ちゃんなんや…

俺、一言も返事してないのに

自分の用件だけ言って、さっさと電話を切られた…笑




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