らぶ☆すとーりー 3
「戸田綾乃さんの事です。」



「戸田綾乃?」



「この間の金曜日、こちらに伺いましたよね?」



「あぁ、戸田綾乃さんね。それがどうかしたか?」



父は何かあったか?と言う風に俺に聞いてきた。



「戸田さんは何故金曜日にこちらに伺ったのですか?」



「あぁ、その話ね・・・。」



そう言って父は語りだした。



「戸田さんは・・・



 ご両親が交通事故に合われて、看病するからと会社を辞めたんだ。



 ご両親の近くにいたいと。


 
 で、その話を聞いてあまりにも不運だと思ったんだ。



 だから、少しでも役に立てばと、少し寄付をさせて頂いたんだ。


 
 入院治療費という形でね。



 そういえば、誰にも迷惑を掛けたく無いと、彼女は言っていたな。



 だから、誰にも言わず辞めると・・・。」



それで、誰にも言わずいなくなったのか?



俺にも迷惑を掛けたく無かったのか?



俺には頼って欲しかった・・・。



俺達・・・結婚するんだったよな・・・?






俺は父の話を・・・素直に信じてしまった。



冷静に考えれば、こんな話信じる奴はバカだ。



でも、俺は・・・信じてしまったんだ。




~隼人side終わり~



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