窓、ひらけば君と恋。
私はちらっと松原君を見た…

松原君の前の席の男子が仲良さそうに松原君と話していた。


そういえば松原君、友達できたって言ってたよね。森田君なのかな?


森田潤…女子の間では人気の高い人。明るくてカッコイイ。


そんなことを考えながら二人を見ていると森田君と目が合ってしまった…


「うっ…また…このシチュエーション」


森田君は…少し微笑んで前を向いた。


「なんだぁ…」



それにしても…素直な気持ちか…



あっ。放課後は香奈のお見舞いに行かなきゃ。



香奈の好きな人は松原君…私は…


「私は……」



素直な気持ちは…意外と難しい。ただ、自分に素直になるのは…


「私には難しいよ…」


そんなことを考えながら私は香奈の家へと向かっていた…
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