半径1㍍禁止

ったく。

雨降ってるから、煙草も吸えない。


ずっと、だらだら歩いていた。

何分ぐらいかかったか…。


そろそろ家が近くなってきた。

気づけば、辺りは真っ暗。


やっと、家に着いた。


――ガチャ


「桐斗っ!!」


「……まじかよ。」

思わず、小さな声で言った。


ドアをあけた途端、ゆりかが走ってきたからだ。


「…なんで、いんだよ。」

機嫌が悪くて、そのままゆりかの横を通って家に入る。


「たくみはっ!?たくみっ!」

ゆりかが言う。


たくみたくみって…。



「…俺は、ゆりかのなんなんだよ。」



「……え?」

< 232 / 504 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop