半径1㍍禁止


「藍衣。」

耳元で囁かれる。


声だけで、胸の高鳴りが早くなる。


「もう~!真美の藍衣ちゃんがぁ~!」

真美がジタバタし始めた。


「俺の藍衣だよ。」

桐斗が当然のように言う。


「……………。」

私が黙っていると、桐斗がこっちを見た。

「どうかした?元気ないじゃん。」

桐斗の手が、私の頭を撫でる。


ちょっと、涙腺が緩んだ気がした。


「別にー。なんにもないよ。」

私が桐斗を見て、笑う。


「バイト終わったんだったら、デートしようよ。」

桐斗が私の腕を引っ張った。


私は、黙って真美を見る。


「いいもんっ!
真美、純平君とデートするんだからっ!」

あっかんべー。


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