半径1㍍禁止
ただ下を向いていた。
殴ったりなんかしたら、何されるか分かんない。
「お願い。やめて…。」
それしか、言う事ができなかった。
「なによ。
さっきまで、散々強気だったくせに。
こんだけの事で、変わっちゃうんだから。」
上原が言う。
こんだけの事…?
どんどん怒りが込み上げてくる。
隠し通す為にどれだけ頑張ったと思ってるわけ?
お金だって、頑張って…。
ご飯だって…家事だって…。
家族からは、見放されて。
確かに、自業自得かもしれない。
けど……、
「あんたに、そんな事言われる権利なんてないでしょ?
なんで、そんなあたしの事に首を突っ込んでくるわけ?」
もう…、ほっといてよ。