魔神戦記 the MOVIE 2!
「それで…
次元のねじれに入るには、具体的にどうするのですか?
ひとえに次元のねじれと言っても範囲が広いですから、ピンポイントで深界に行くには何か手掛かりが無ければ…」
ディノウンの懸念は尤もだ。
ただ単に次元の狭間やねじれに侵入するのは難しいことでは無い。
だがその出先を何の手掛かりも無く特定するのは、ほぼ不可能。
「これを使う」
そう言いながら俺が取り出したのは、
「鏡…ですか」
これは、この世界で『鏡』と呼ばれる物体に似ているのか。
「ニトゥクリーサ。
そう深界では呼ばれている。
次元のねじれの中では、こいつが唯一の道標となる」
ニトゥクリーサを受け取り、興味深く調べるリ・シュウ。
「…このような妖光を放つ鏡は初めて見る。
これが深界の物体の性質か」
俺の住む深界では当たり前のように存在するニトゥクリーサは、こちらの世界の『鏡』とは性質が違うようだ。
「はい、これが『鏡』よ」
ラシスが俺に、ニトゥクリーサに似た物を貸してくれたが、
「これが鏡………?
この鏡は死んでいるのか?」