複雑家族
英斗君と和馬は視線をむけた。


「美香、もう一度。聞くわ。あなたはいったいどうしたいの?」


私は真剣だった


「わっ私はまず中学を卒業して高校は行かないでアルバイトでもなんでもしながら。龍二の店を継ぐわ。結婚だって近いうちにするかもしれないわ」


ぺらぺら美香は語った。


「こんな俺ですけれど。美香さん。お嬢さんのこと一生守ります。[守りますは少しおかしいかもしれないけれど]」


そして頭を下げた。みんなはびっくりしていた。とくに一番びっくりしたのは私だった。





「かすみ」


英斗君は私のほうを見ていた。


「あなたのこと。信用します。娘をよろしくお願いします」

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