恋する背中をつかまえて


「う、うん…

ホームラン打てたね。
本当におめでとう」



声が上擦る。

うまく声が出ない。





「ちゃんと見てたか?
記念にお前の名前を
カメラに言ってみたけど」



記念なんて言葉じゃ
とても追いつかないよ!



「…まだドームの近くに
どうせいるんだろ?

迎えに行かせるから、
ちょっとそのまま動くなよ?」



迎え?



.
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