理想の結婚
「有方さん!!」


果穂ちゃんは男に引っ張られながら
悲しそうに俺を見ている。



大丈夫だ、果穂ちゃん・・・
ありがとう・・・
幸せになるんだよ!!


俺はそう心で言いながら、
果穂ちゃんを見送った。



俺はそのまま仰向けになり
夜空を見ていた。


「また俺はピエロかよ・・・」


そう思うとおかしくて笑えた。


本当は悲しいのに、本当は泣きたいのに、
俺は夜空を見ながら笑っていた。


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