オルゴール
海は五木健太に聞かれないように、


あきらに話した。


「チャンスだよ!連れてかれたとき告りな!」


あきらの顔はまかっかだ。


「うん。じゃあ行ってくる」


あきらは昨日買ったネックレスを握りしめていた。


「あっ!それ着けてきたの?」


「うん、今日告るって言ったでしょ」


そしてあきらは行ってしまった。


美登と教室に戻るとすぐ、あきらの話をした。


「すごいよねーあきら」


最初にしゃべり始めたのは美登だ。


「逆に告られちゃうんじゃないの?」


ほんとに告られたらすごいな~。


早く、好きな人現れたらな。


「おい!あきらが五木健太に告られるってほんとかよ!」


2人の前に現れたのはクラスメイトの男子、泉君。


「ほんとだよ、あ、あんたあきらのこと好きだったもんね」


海は泉君に言った。


「でも告られるかはわからないし」


続けて言った。


すると、教室にいた男子、女子たちがみんな集まってきた。


「あきらが帰ってきたら、みんなでお祝いしてやろ」


泉君がニコッと笑ってみんなに言った。


一番悔しがってるくせに、そんなこと言っちゃっていいのかよ。



  



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