たんぽぽ
 英男の反応からすると、僕の作り笑いは相当ひどいものだったのだろう。英男は強がりを言う僕に何も言うことはできないでいたようだった。

 僕はもう一度春華からの手紙を読むと、それをグシャグシャにまるめて、近くに停めてあった自転車のかごに投げ入れた。

 僕の手によって、まるめられた紙くずはカサカサと音をたて、かごの中に転がって入った。それは、さわやかな風の中、悲しく揺れていた。





 僕はこの日を境に、変わってしまった。別に春華のせいだけではない。ただ、悪いきかっけが重なってしまったのだ。


 まず、煙草を吸うようになった。

 僕は煙草の臭いが大嫌いだったし、絶対に吸うことはないと思っていた。しかし、「絶対」という言葉は存在しないのだ。

 その頃おっじーが煙草を吸い始めたのも関係あった。僕は、やけになったのと好奇心とでおっじーから一本の煙草をもらって吸ってみた。

 むせることはなかったが、たった一本吸っただけで頭がクラクラしたし、ただ苦いだけのものだった。なぜみんながこんなものを好んで吸うのか全く理解できなかった。

 しかし、僕はおっじーの部屋に行く度に煙草をもらい、吸い続けた。もちろん、うまいと感じることはなかった。ただ、何か悪いことをしているということに僕は満足していた。

 そして、自分で煙草を買い、吸い始めるまでそう長くかからなかった。


 また、僕は学校にも行かなくなってしまった。

 それは主に夜遊びのためである。

 基本的に夜遊び、昼の間に寝るようになった。夕方にのそっと起き、フラフラと遊びに行った。

 自分の高校の友達とも遊んだがほとんどは他の高校の友達と遊んだ。リボン館で共同生活していた友達のつながりで他の高校にも友達が増えたためである。

 他の高校の友達といると多くの新しいことを知ることができたし、多くの出会いがあり、刺激的だった。それがたとえ悪いことでも。

 人殺しとドラッグ以外はほとんどのことに手を出した気がする。一人では何もできなかったが、友達数人となら何でもできた。
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