オソロイ
――――――――――

夜半も過ぎて、外は暗かった。
清水宅の前にカフェーの制服を着た少女はいた。

『やぁ、小夜ちゃん。こんな遅くにどうしたんだね』
『清水さん、こんばんは。そしてさようなら』
小夜は右手に持った包丁を思い切り清水の胸に突き立てた。
『アっ…』
何度も、何度も。
恨みを刻み込むように。
返り血が飛ぶ。

奥から女の足音がする。
『清水様、どうかなさっ…!』
絹を裂くような洋子の叫び声が辺りに響いた。
『小夜!あなた…!』
小夜は笑って、その場に倒れ込んだ清水の体を蹴り飛ばした。
『洋子ちゃんがいけないんだから…』
『清水様…!清水様!小夜…なんでこんなこと』
おもむろに小夜は清水の死体を何度も揺らす洋子の手を引っ張った。
『聞きたいのはこっちだわ。洋子ちゃん。どうしてこんなとこにいるの?』
洋子は口ごもって、答えた。
『それは…あたしが清水様の恋人だから、』
小夜はその言葉を遮るように強引に口付けをした。
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