LOVE IDIOT



「女子は100回!男子は200回だっ!!始めっ!!」



『はいっ!!』


道場に響き渡る掛け声。
足音と汗のにおい。

乱れる髪。

まだ25回というとことでほとんどの女子はバテ初めてきた。


「もう無理ぃ〜・・・」

「部長、私リタイア!!」

「水飲みにいってきま〜す・・・」


49、50、51、52・・・


「早瀬さんも一緒にきませんかぁ〜?」

心の中で数を数えている私に甘ったるく、鬱陶しい声がかかってきた。
私はそのまま無言で練習を続けた。

「なにあの態度ぉ・・・」

「行こー由香!」

「マジKYじゃん?」


74、75、76、77・・・


「(KYなのはどっちよ・・・)」

この剣道部には意外にも女子が多い。
まぁ、大半は司のファンか剣道部会長狙いだろう。

会長は二年の先輩。
トップクラスの成績を持ち、スポーツ万能。

顔も上々。

まぁいわゆる秀才ってやつなんだろうけど。

普段は眼鏡をかけていて、剣道の時はコンタクトだ。
少し長い髪を振り払いながら試合をしているところがなんとも女子にはたまらない。

私には全く分からないけど・・・

「・・・100っ!」

「偉い宮比っ!!はいお水♪」

「サンキュ」

「ふー・・・男子200っつーのは不公平じゃない?」

すると後ろから司がやってきた。

「司、もう終わったの?」

「ん、ラクショー」

タオルで汗を拭く司。
そこにすかさず華が。

「はい司くん!!キンッキンに冷やしておいたお水!」

「ありがと華っ」

本当・・・微笑ましいねこのカップル。
司は将来、婿にするには最高のやつだ。

華、アンタは良いお嫁さんになる・・・かどうかは、まぁさきの話だろうけど。





『ありがとーございましたっ!!』


私達は女子更衣室に向かった。



「宮比は良いよね・・・背はチビだけど乳があって・・・」

「ブッ!?!?」



ち・・・乳て・・・!!



「私なんか貧乳でさぁ・・・コンプレックスなんだよねー」

「し、知らないよっ!!///」



唐突すぎるっ!!




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