転んだら死神が微笑んだ
ある日、わたしはいつものように学校に行った。

学校は変わらないはずだった。

学校は今までと同じで、わたしにとって感じることのできる唯一の現実だった。


でも、そこはもはやわたしの知っている現実とは違っていた。



教室に入り、わたしはいつものように固まっているグループの輪に入ろうとした。

すると、その輪はパッと花火みたいに散り散りにそれぞれの居場所に去っていった。

わたしはすこしびっくりしたけど、輪の中心に座っていて、今もそこに座っている女の子に、朝のあいさつをして、そのまましゃべりかけた。

でも、何の反応もない。

その女の子は机に両腕を乗せて、そのまま顔をうずくまらせた。

ショックだったけど、まだ意味がわかっていないわたしは、きっと眠いんだと思い、自分の席に座った。
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