小学生彼氏。
………え…。
ちょっと待って。
アリスちゃん??
ってこの声は……。
あたしがゆっくり振り返るとそこには紙パック入りのイチゴオレから伸びたストローを加えた姿の栗山翔太郎が立っていた。
あたしと目が合うと、すごいにこやかに笑った栗山翔太郎。
柚樹はともかく潤葉も見とれていたその笑顔にあたしは悪寒を感じた。
「アリスちゃん、だよねェ??」
栗山翔太郎はそう言って椅子に座ってるあたしの横にしゃがみこんだ。
「……うん」
あたしは冷ややかに頷く。
「珍しいよね〜、不思議の国のアリスちゃん☆」
「だから何??」
その言い方がさっきの言葉のハライセにしか聞こえなかったあたしはまた冷ややかに言い返した。