先輩彼氏☆後輩彼女


耳を疑った。


双葉は…何を言っているのか

自分でわかってるの?




嫌いじゃないって…

好きっていうことなんだよ?


ましてや、自分のこと好きか

聞かれているのに。




あたしは抵抗することをやめた。


小沢先輩があたしを放す。



『誰にも言うなよ?

 意外と硬派な春輝にとっては

 重大なことだかんな??』


小沢先輩は無表情で言った。


あたしは怖くて逃げ出そうとした。


『待ってて』


素早くあたしの腕を掴んだ小沢先輩。


『放してください!!!!!』


『声でかい、だまれ』


そう言ってまた、あたしの口を抑えた。



『春輝と双葉の邪魔すんなよ』


耳元でそう囁いた。


『…どうして双葉の名前知ってんの?』


どうして…??


『……知ってるから知ってる』



< 161 / 182 >

この作品をシェア

pagetop