ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
「嫌っ!帰りたくないって言ったのにっ」


「そんな事では何も進まないよ?」


「カイトさんは何も分かってないっ!」


花音は金切り声を上げるとドアの取っ手に手をかけて開けた。



「花音ちゃん!」


車を飛び出した花音はわき目も振らずに暗闇に走っていく。



「クソッ!」


カイトはエンジンを止めて車を降りると花音を追いかけた。


走ると頬に冷たい風が当たる。




花音はすぐに見つかった。


ベンチに座って俯いていた。


「花音ちゃん・・・」


隣に座ると肩を抱き寄せる。


「花音ちゃん、逃げても何もならない」


「・・・わかってる、分かってるけど・・・」


声は震えていて泣いていた。



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