ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
* * * * * *




「カイトが決めた事ならば何も言わない」


事情を聞いた紫苑はそれだけ言った。



――カイトの決断は過去の人を苦しめてしまった償いだ。だが、現在の人を苦しめている事への償いは?・・・愛は償いじゃない。



2人を見ていればまだ愛し合っているのは一目瞭然。


今、目の前でバーボンのストレートを煽るカイトも苦しんでいるのが分かる。



カイトがバーボンの瓶を掴んでグラスに注ごうとした。



その手を紫苑は掴んだ。



「もう止めた方がいい」


「・・・紫苑さん・・・いくら飲んでも酔えないんだ・・・」



カイトは紫苑の手を振り払うとグラスにバーボンを注いだ。




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