プライベート・スカイ
「透依は違うわ!私を愛してくれてた!」

「…どうだか。お前、それを証明できる?アイツが本当にお前を愛してるかどうかわかんの?

見せかけだけじゃない?人間の心なんか見えやしないのに、言葉だけで信じられる?」

胸に突き刺さる佳依の言葉。

透依を信じたいと思うのは私の願い、祈り。

好きだと感じる事で彼を信じようと努力してきた。

「だけど信じなきゃ…生きられない」

「アイツだってそう思ってたかもしれない。だけどお前は裏切ったんだろ。もうアイツに愛情なんかないさ!」

今そんな事を言われたら不安になる…

言われなくても、そんなこと薄々感じてる。嫌われて当然なのは自分で分かってる。

でもね

あのホテルの一室で、今も透依は待っててくれていると信じたい。

透依を信じたいの。

こんな終わり方にしたくないから

待っててくれるって思いたい。

「人なんて簡単に裏切る。兄弟でも親子でも恋人でも、裏切れるんだ。

人間なんて、所詮他人なんだから──」

「そんな事、私だって思ってる。今まで散々裏切られてきた。
でも、違うと思う」

「同じだよ。そう思っていても裏切られた」

「だから私を好きになって」

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