プライベート・スカイ
佳依は




今まで見せたことのない『心』を急に溢れさせた。

「'母さん'と呼んでも返事をしない母親!話すのは透依の事ばかり!
俺を産んだ記憶すらなくして透依だけを愛して…

親父だって、結局は透依が可愛くて仕方なかったんだ!」

「佳依…」

「美夜だってそうだ!初めは俺に惚れてたくせに、青山の家を継ぐのが透依だと知ると

あっさり俺を捨てて透依と付き合いだしてさ!レイナだって同じだよ!

財産目当てでも何でも、結局は透依が一番愛されて
俺には何にもなかった…だから全部壊してやりたかった…」

佳依は床に座り込んで膝を抱えた。

まるで子供みたいに。

この人は子供なのね…手に入らないからと、透依が持ってる玩具を壊そうとした子供。


私と結婚してもいいと言っていたのは

本気だったの…?



私…佳依も傷つけていたの…?



「オレにはわかんないよ…佳依。お前がそう感じていただけで実際は違うかもしれない。

オレは…お前の方が親父に可愛がられ愛されてると思ってた。

レイナと寝てたと知った時も…オレはスゴく嫉妬してた。

──こんな事して、お前に何が残るんだよ?こんなんで満足か?」

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