プライベート・スカイ
彼女は、弱音ばかり吐くオレの両頬を両手で軽く叩いた。

ピシャッ

と軽い音が病室の中に響く。

「それでもね、別にあたしの事は信じられなくてもいい。仕方ないって思う。

だけど3ヶ月だけは生きて、あたしと付き合って」

「…アマゾン」

「その間にあたしの気が変わって、やっぱり憎んでるって感じたら

その時は正直に言うし青山さんには悪いけど期間内は苦しんでもらうかもしれない。
でも…それくらいならいいよね?」

…アマゾンにとっての復讐になるのかもしれない…

3ヶ月

その先に何があるか分からない。

だけど今はアマゾンから逃げる事もできなかった。

「…3ヶ月、な。それで何か変わればいいけど」

「変わるよ。何か絶対に変わる。あたしも青山さんも生きてるんだからね」

アマゾンは頼もしそうに笑ってみせた。

前よりも、しっかりしたように見えるのは気のせいだろうか?

アマゾンが何かを心に秘めていて、オレを騙したり裏切ったりする姿は想像つかない。

そんな女ではなかったと…信じたいよ…

今は誰かと心を通わすのは怖かった。

それでもアマゾンは信じてみたかった。
それがオレの最後の願いのような気がしていた。
< 358 / 379 >

この作品をシェア

pagetop