さみしいよダーリン★
「そうだなぁ・・・連絡もしないといけないから、来週だな。仕事大丈夫?」


「うん。平気だよ!」


「じゃぁ、その日な!」




歌乃は緊張が一気に溶け、体全体を澄人に預けた。



深刻な話じゃなくて良かった。



澄人にしたら申告だったのかもしれないけど・・・



一人クスッと笑うと澄人が恐る恐る聞いてきた。



「あのさ、歌乃・・・」


「うん。」


「一つ聞きたいことがあるんだけど・・・」


「うん。なぁに?」



呑気なあたしはそのことをすっかり忘れていた。



「俺達・・・まだ・・・その〜・・・」


澄人は言い辛そうに苦笑いして呟いた。



「まだ、シてないじゃん。」


一瞬何を?と聞こうと思ったけどすぐに何のことかわかった。



「・・・そう、だったね。」



全然そんなこと気にしてなかった。確かにそういう雰囲気になったこともあったかもしれないけど、あたしが全く気付いてなかったのかもしれない。



「実を言うと、今も超我慢してるんだよね。」


「えっ?あ〜・・・そう。」



そういうの慣れてないからどんな風に返事していいかわからないよ。



別にシたくないわけじゃないの、決して。あたしも澄人に心も体も愛してほしいと思ってる。



「今も、押し倒したくなる気持ちと戦ってる。」


ギュッと力を強め、髪を分けあたしのうなじに唇をつけた。



「・・・ツ・・・・・・・」



すると今度は舌を這わせた。それだけで、いやらしい気分になってしまう。



「今日泊まっていってもいいか?」



澄人とは初めてだけど、不思議と怖くもなかった。



もしかしたら、むしろ愛してほしかったのかも・・・



あの女の人が現われたから───




あたしはコクリと頭を縦に振った。



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