メロンパンの恋の味

「君さ…」

ギクッ。徹だ…

なんか、顔…怒ってる?


「君さ、」

「はい。」とバイト君


「バイト初日に、オレの彼女ナンパすんの、やめてくれない?」


えっ?徹…いいの?そんな事、言っちゃって…


あたし達の事、みんなに秘密なハズでは?


「先輩の彼女さんだったんですか」


「おぉ~だから、手、出すなよ。そんな事、考えてる暇あったら、カレーパンの作り方、早く覚えるように。」

「はい。」


少し、怖がりながら
カレーパン作ってるバイト君。


「ヤキモチ?」

小声で徹に聞いた。
「当たり前だ、ヤキモチのどこが悪い」

「ううん。ありがとう。嬉しい。」


他のスタッフは、そんな、あたし達を驚きの目で見ながら


仕事をしていた。




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