その手に触れたくて
13

Γねぇ、隼人?飲み物買いたいからコンビニか何処か寄ってくれる?」


暗くなったいつもの帰り道。隼人の家から帰る途中。隼人が漕ぐ自転車の後ろに座っているあたしは、隼人にそう声を掛けた。


Γあぁ。分かった。んじゃあ、あそこのコンビニで…」

Γごめんね」

Γいや、全然」


隼人の背中から顔を前へと覗かせると一件のコンビニが目についた。

コンビニまで着くと、あたしと隼人は自転車から降り店の中へと入る。


ジュースコーナーの場所まで来ると、あたしは500ミリのペットボトルのレモンティーを棚から取り出した。


Γこれでいい?」

Γあ、うん」


そう言った隼人の手には缶珈琲が握られていて、隼人はあたしが持っているレモンティーをスッと奪った。


Γ他は?」

Γううん、いい」


そう言ったあたしに隼人は軽く頷き、手に持っている珈琲とレモンティーをレジへと差し出した。


Γあ、隼人お金」


財布をあさる隼人に、あたしはそう声を掛け、自分の鞄の中を探って財布を出し、中から500円玉を取り出した。


Γいらねぇ…」


チラッと見た隼人はそう小さく呟き、隼人はレジの店員からお釣を貰う所だった。


< 269 / 610 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop