廃陸の旅団


ゴーグルを外したカムイを待っていたのは温かい声援などではなかった。

予想を大幅に裏切るカムイの才能に傍観者のほとんどが驚き、声を失ってしまっていたのだった。


そしてそれはクラナドも同じだった。

自分がまるで歯の立たなかった難易度をカムイは余裕で一蹴してしまう、という耐え難い事実。

それは友としての喜びよりも、目標の高さに失望させられる結果となってしまったのだろう。


「お疲れさまカムイ君。どうだったかなB.T.の使い心地は?」

そんな中、ニーガルだけは予想の範疇だったのか、平然としていた。

「別に……何も。見ての通りですよ。」

「そう。この後時間あるかな?君に渡したい物があるんだ。」

カムイはあからさまに面倒臭そうな顔をしたがしぶしぶと頷いた。






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