廃陸の旅団
日が変わっても空が明るむことはなかった。
永遠の闇に包まれた世界。
日の光を浴びることができなくなって草木が枯れていく。
皆口々に世界の崩壊が進みつつあることを漏らす。
「しっかりしてよスクアロ。スクルドのおじいちゃんにこんな姿見せられないでしょ?」
スクアロが意識を無くしてから一週間が経ち、懸命な看護をしていたマールにも限界がきていた。
すると、スクルドという言葉に反応したのか、スクアロの指が僅かに動いた。
「……!!スクアロ?スクアロ、分かるんでしょスクアロ。返事しなさいよ。」
残された力を振り絞りマールは治癒を施す。
そして、ようやくスクアロが目を覚ますのだった。