廃陸の旅団
歩いていくと採掘の時に使われていた道具があちこちに散乱していた。

そのなかには人体の骨のようなものまで転がっている。

「腐敗臭が一段ときついな。亡骸を回収してやることもできなかったのか。」

更に奥に入ると、「オロオロオロオロオ゙ォォッ」と前方から奇妙な鳴き声が響いた。

腹を空かしたアンダーワームが久々の馳走を歓迎しているらしい。

「リリー。俺がワームにつこんでいって隙をつくるから魔法で仕留めてくれ。」

「あ、うん。分かった。詠唱に時間がかかるから気を付けてね。」


2人は同時に頷くと、奇妙な声のした空間へと入っていった。
< 72 / 583 >

この作品をシェア

pagetop