虹色サイダー
「よろしくお願いします……」


『はいはい。あ、ついでにさ』



その威圧感につい電話越しに頭を下げてしまうと、追加の声が聞こえる。



『その相手の子には会えないの? どんな子か気になるんだけど』



それと同時に、風呂から虎が出てきた。


バスタオルを肩にかけたまま、怪訝そうな顔でこっちを見ている。



「…………無理」


『え? なんで?』



だって夏梅さん、色々ちょっかいだしそうだから。


俺あんたが面食いなの知ってるけど。


自分で食う気はなくて、とことん苛めるのか好きなんだよね。



いくらなんでも虎にそれは、悲惨な結果が目に見えてる。


第一サドとサドぶつけてどうすんのさ。


 
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