メイドのお仕事


どうやら授業欠席、遅刻、早退は無断でしてはいけなくて、先生に許可が必要らしい。


次の授業は公民。

先生は超がつくほど厳しい。


…本当に授業をサボる事を許可してくれるのだろうか……。


「じゃあ先生、私たちコンテストの準備があるので」

「おう、頑張ってな」

「失礼します」


あれぇえぇ…。

いとも簡単にサボりを許可。


やっぱり本当らしい。



「行きましょう、葉凪さん」

「…はい」


私たちは周囲の注目の中、静かに教室を出た。



屋上に着くと、気持ちのいい風が頬を撫でた。


「じゃあ…とりあえず簡単に説明しますね」

「お願いします」


その場に座り、説明を聞く体勢に入る。


「まず、コンテストの出場者は最高で10人です」

「…結構多いんだね?」


「はい、コンテスト自体はこの学校の体育館で行うのですが、出場者は他の学校からも来ます」

「え?そうなの?」



「日にちは今月の19日。その日の授業はなく、全校生徒参加で行います」

「うんうん」


すごい大掛かりな行事だなぁ…。


「テスト内容は“体力”“知識”そして“美”です」

「1つずつ説明していってくれる?」


「はい。まずは“体力”です。出場者全員で一斉に腕立てをやります」

「な、何回?」

「回数は100回まで。途中で止めてしまった人はその時の回数で点数が決まります」



…10回もできないんですけど、



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